ボイスアートの基本
3つの呼吸法
ここでは、基本である3つの呼吸法のやり方を説明しています。
特に事前に用意するものはありません。
リラックスできる服装で、
ゆったりした空間の中で行うとより効果的です。
朝起きた時、ストレッチの前後、ストレスがかかった1日の終わりに、など、いろんな場面で活躍します。
ため息呼吸法
ためいきこきゅうほう
普段ついているため息の延長で、
最後まで ハーーー と息をそのまま出し切ります。
(途中で止めずに肛門が締まるのがわかるまで)
すると、新しい息が入ってきます。
吸うことを意識せず、吐く息を大切にしてください。
これを何度か繰り返していきます。
効果
ため息遊びを、意識せずに行うため、遊べば遊ぶほど、音域がどんどん広がります。ボイストレーニングを目指したものではありませんが、遊びというワクワク感により、思わず声が出てしまい無意識に音域が広がる効果を得ることができるのです。
ため息をつくのはよくない、幸せが逃げる、と一般的にはネガティブに表現されることが多い「ため息」ですが、ボイスアートでは「無意識に行う自然な呼吸」と捉えています。
ため息の「息」は「はぁー…」で終わりますが、さらに続けて肛門が締まる感じまで吐いていくと、次に息を吸う時、しっかりとした新しい息が入ってきます。これが「ため息呼吸法」です。
また、普段ついてはいけないと思っているため息を ついてイイとなると、力が抜けて伸びやかに出ていきます。無意識に抑えてきたため息を「出していい」と自分にOKを出すことで、今までに出したことのないような声(息)が飛びだしてくるのです。
前述した通り「無意識についてしまうため息」は自然な呼吸である為、つけばつくほど開放されていることを実感します。
まず、普段ついている「ため息」をついて確認してみましょう。
ハー(ため息は途中で止まります)
次に、最後まで ハーーー と息を出し切ります。
(途中で止めずに肛門が締まるのがわかるまで)
2
1
おじぎ呼吸法
おじぎこきゅうほう
おじぎするように上体を前に傾けながら息を吐いていきます。そして、身体をもどしながら息を吸います。
これを、10回×3セット 全30回行います。
最初の10回は、身体をなじませていく目的で、おじぎの所作のみを行います。
次の10回は、吐く息を丁寧に聴きながら行います。
最後の10回は、「お疲れさま」と自分を労り、自身の心に声をかけながら行っていきます。
効果
あくびが出たり、眠くなったりリラックスします。何も考えずに腹式呼吸が簡単に出来るようになります。自分の呼吸(息)に意識が向くので、他者が気にならなくなり、安心感に包まれます。
ハー声呼吸法
はーごえこきゅうほう
勢いをつけずに、細く一定に吐く息にとても小さな声をのせ、
途中から息だけにかえてそのまま吐ききります。
自分の息に耳を澄まし、最後まで丁寧にその息を吐くようにしてください。
繰り返し、ハー声を聴いていきます。
効果
行う時間により体感の差はありますが、大体の方が5〜10分で瞑想状態(安心する)に入ります。
30分位になると、安心感に加え自分の肉体がどこにあるのかわからない静寂の世界を実感します。
ですが、これは、自分を見失ってしまうことではありません。
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日本ボイスアート協会について
日本ボイスアート協会は、全国でボイスアートを学び、教え、実践しているすべての人のためのコミュニティ(所属場所)であり、困った時に相談しあい、互いに高め合う場として存在します。
現在の具体的な活動例として、月に1回、ボイスアートの勉強会、年1回イベントを開催します。
ボイスアートの指導者資格を有する方は、全員日本ボイスアート協会に所属しています。
心と体の健康法であるボイスアートを、今後さらに日本全国、また世界へ広めていく活動も協会を通して行なっています。