今や「トリセツ」という言葉は、知らない人はいないのではないでしょうか。
2015年に発売された歌手西野カナさんの楽曲で、急に使われるようになりました。
トリセツとはご存知のように、「取り扱い説明書」のこと。
電化製品などではなく、人間のことです。
人間という字は、「人」の「間」と書きます。
日常、相手との距離感がわからずに起きてしまう葛藤があるのではないでしょうか。
親子、夫婦、恋人、友人、職場の人‥‥
(頂戴欲求が強いと、気がつかない場合があるかと思いますが)
白黒はっきりつければ、ラクですが、人との距離は複雑なもので、なかなかスッキリとはいかないものです。
また、ご先祖さまなどとも切断していると心穏やかに過ごせない出来事が起きるようで、
目に見えないけれど、なにかしら影響を受けているなと感じることがあります。
2018年、高野山本山金剛峯寺布教師 浅田慈照尼を訪ねた日、慈照尼は、人間関係の難しさについての解決法の一つを話してくれました。
「取り扱い説明書をつくるといいですよ」
ふむふむ‥なるほど。
「自分に必要だなあ」
普段、すぐにラクになりたいと思う私は、常にゼロか100。「面倒くさいなあ」が
口癖でした。
呼吸と一緒で、他の誰かに代わってはもらえない、
自分自身の「とり扱い説明書」
周りの人との「とり扱い説明書」
ご先祖との「とり扱い説明書」を、この時から頭の片隅におきました。
人との距離感を見直す。自分を責めることは自分自身を呪うことになります。
これは、自分にかけた呪いを解除するツールになるかと思います。
これまでの行動を変える始めの一歩に。
いいヒントだなあと思いました。
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